ホーカーのランチアワーは、仕事の合間の一息・ひとときを求める人たちで大賑わいになります。働く人たちにとって、カンタン・お手軽に食事ができるホーカーはライフラインといっても過言ではないでしょう。毎日通ってもお財布に優しい、という点ももちろん重要です。
ワン・ノースでコミュニケーションマネージャーを務めるカースティー・ウォンさん(32歳)もホーカーに通う働く女性のひとりです。オフィス近くの「ティンバー・プラス」(Timbre+)と呼ばれるホーカーセンターで、週に3回はランチをするとのこと。オフィスから近く便利であることと、お財布に優しいことが、彼女の足を頻繁にホーカーに向かわせます。
そしてやはり彼女にとっても、ホーカーでの食事の欠点は、ピークタイムの混雑です。
「テーブルを確保するなら、早めに行かないとね。」カースティーさんは言います。IDパスや傘でホーカーの席を確保することは、シンガポールで働くなら必ず身に付けないといけない作法です。
カースティーさんのおすすめは「XLX・モダン・ツーチャー」のシーフード・ホワイトビーフン。濃厚なスープに浸った新鮮なエビと身だくさんの貝のヌードルは「絶対に食べるべき!」とカースティーさんは語気を強めます。
シンガポールらしい料理だけでなく、国籍を超えてさまざまな料理が楽しめるのもホーカーの面白いところ。ティンバープラスももちろん例外ではなく、ウエスタンや日本食のストールもあります。「どんな時でも、どんな気分でも、食べたいものがちゃんとあるのが、ここの素晴らしいところよね」カースティーさんは言います。
家族のディナーをテイクアウトすることもある、とカースティーさんは少し照れながら教えてくれました。仕事で疲れて夕飯の準備どころではない!という日は誰にだってあるもの。そんなときにもホーカーのご飯はぴったりなのです。
「安いだけじゃなくて、美味しいからね。」
そんな言い訳まで用意しておいてくれるホーカーセンター。シンガポールに暮らす人誰もが大好きになってしまうのも頷けます。